撮影日不明

ミミは保健所で殺処分寸前でした。特に親しくはないけれど何度か会ったことのあるミミが保健所に預けられたことを聞き及んだママゴンが救出することを決意したのです。ママゴンが引き取りの手続きをしている間にオヤジがミミのいる房に案内されました。
首輪を付けて連れ出そうとするのですがミミは房の奥にうずくまって、少しでも近づこうとすると牙を剥いてうなり声を上げます。会ったことがあるのでオヤジのことも知ってるはずなのにもう完全に人間不信です。ここがどんな場所で自分の運命がどうなるのか彼女は知っています。
もうオヤジは一生懸命声をかけるだけです
「ミミ一緒に帰ろう、大丈夫だから、ね、帰ろう一緒に帰ろう、ミミ、大丈夫だから一緒に帰って暮らそう・・・」
何度も何度も同じ言葉を繰り返します。これ以外どうしようもありません、必死で説得します。
でも10分位たった時でしょうか、ちょっと立ち上がる仕草を見せますがまたすぐに伏せてしまいます。これを何回か繰り返した後にすくっと立ち上がるとオヤジの足元にやってきました。そして何と・・・突然仰向けにゴロンと転がってお腹を見せたのです 「解かりました従います噛んだりしません」 って・・・感激感動の一瞬でした。
ミミが意を決して心を開いてくれるようになったのはひと安心でした。でもミミ自身の心の中は混乱していたはずです。帰りの車の助手席に一人で座って前方を睨んだように見据えたまま微動だにしません。そして我が家で生活を始めてから一週間は何も食べようとをしませんでした。散歩で前の飼い主に風体が似た人を見かけると遠くからずっと凝視しています 「何で捨てられたんだろう?」って。その後徐々に回復していきましたが。
1995年5月淀川河川敷

当時6歳だったミミは12年間我が家で暮らし、2006年6月18歳と2ヶ月で天寿を全うしました。そしてその半年後にピッピがやってきたのでした。
犬は我々人間が想像する以上に賢くて物事を理解しています。子犬の頃は別としても訳わからんような顔している時は知らんぷりしているだけです。だからミミが保健所に捨てられらた時の驚きと悲しみ絶望は想像を絶します。もうこんなこと絶対駄目だよね。

撮影日不明 人相の悪いオヤジの横にいるのは先住の殿様犬ポポ 服部緑地公園で
posted by ぴぴまろママ at 18:11| 兵庫 ☁|
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追悼
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